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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)(特指) 別定
  • 芝1800M
  • 天候:晴
  • 芝:良

アルアイン

戦歴 5戦4勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (有)サンデーレーシング
調教師 池江泰寿 騎手 松山弘平

取材ノート

   産地馬体検査と共に、すっかり恒例化した感もある2歳馬取材。昨年、ノーザンファーム早来で行われた合同撮影会にも多くの取材陣が集まる中、血統、馬体共にクラシック候補としての呼び声が高かったのが、ドバイマジェスティの14こと、後のアルアインだった。

   「乗り味の柔らかさ、動きの良さは勿論のこと、遅生まれ(5月1日)だったのにも関わらず、1歳時からの目覚ましい成長力なども、クラシックでの活躍を期待させるに充分な程でした」と話すのは山内大輔厩舎長。こうした取材で話題となった2歳馬たちは、デビュー戦から注目される存在となる中、アルアインはその注目が単勝1番人気のオッズとしても現れたメイクデビュー京都、続く千両賞を優勝。その勢いのままに年明けのシンザン記念(G3)へと臨んだが、道中の不利もあって6着に破れてしまう。

   それから約2ヶ月ぶりのレースとなった毎日杯(G3)に、アルアインの姿はあった。既に皐月賞トライアルは終了しており、アルアインはこのレースで勝利を収めるか、もしくは2着に入って賞金を加算しなければ、皐月賞(G1)出走は危ぶまれていた。

   「厩舎を引き継がせていただいた横手厩舎の頃から、毎年のようにクラシックには育成馬を出走させてきただけに、自分の代で途切れさせるわけにはいかないと思っていました。主任となった横手(裕二)さんだけでなく、横手厩舎時代からのスタッフも、自分のことをバックアップしてくれただけに、何とかアルアインにはこの毎日杯(G3)で皐月賞(G1)出走の権利を掴んで欲しいと願っていました」

   単勝1.2倍という圧倒的な一番人気に推されたのは、同じノーザンファーム早来の育成馬で、こちらも昨年の2歳馬取材で大きく取り上げられたサトノアーサー。そのサトノアーサーよりも前で競馬を進めたアルアインは、最後の直線で前を行く馬を交わして、インコースから一気に加速を始める。

   「サトノアーサーも強い馬であることは知っていただけに、先頭に立ったときには何とか凌いで欲しいと思っていました。周りのスタッフからは大丈夫、行けるとの声が聞こえてきてましたが、自分はゴールの瞬間までヒヤヒヤしていました。それだけにゴールの瞬間は嬉しさよりもホッとしたというのが、偽らざる思いです」

   メンバー中上がり最速となる33秒3の末脚を使ったサトノアーサーではあったが、それでも先に抜け出したアルアインを半馬身差捉えることができなかった。これでアルアインは初重賞制覇、そして山内厩舎の管理馬としては、モンドキャンノ(京王杯2歳S(G2))に続く重賞勝ち馬となる。

   「アルアインやモンドキャンノにしても、牧場のスタッフだけでなく、所属する厩舎スタッフの皆さんや、ノーザンファーム天栄、ノーザンファームしがらきのスタッフの力添えもあったからこそ、重賞馬となれたのだと思います。関係者の皆さんには感謝しかありません」

   アルアイン、モンドキャンノ共に次に目指すはG1タイトル。勿論、まだ山内厩舎の育成馬で勝利した馬はいない。

   「育成馬からG1馬を送り出して、初めて厩舎長としてのスタートラインに立てるのではないかとも思っています。2頭だけでなく、同じ3歳世代やそして今、育成を手がけている2歳馬たちからも、次なる重賞馬が現れて、そしてG1へと上り詰めてもらいたいと思います」