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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 OP
  • ダ2000M
  • 天候:曇
  • 芝:重

ヒガシウィルウィン

戦歴 14戦7勝 生産者 (有)グランド牧場 馬主 (株)MMC
調教師 佐藤賢二 騎手 森泰斗

取材ノート

 『ダービーシリーズ2017』の第4戦「東京ダービー(大井)」を、2番人気のヒガシウィルウィンが快勝。南関東クラシック一冠目の「羽田盃(大井)」で僅差の2着に敗れた悔しさを晴らすかのように、直線で後続をどんどん引き離す6馬身差の圧勝劇だった。

 ヒガシウィルウィンの生まれ故郷は、新ひだか町静内のグランド牧場。1927(昭和2)年からつづく老舗の名門牧場で、近年も2005年の天皇賞(春)(G1)を制したスズカマンボや、2015年のチャンピオンズカップ(G1)で並み居る牡馬を蹴散らして優勝したサンビスタなどのG1馬を生産。生産馬の牝系を代々つなぎ、独自の血統理論で中央・地方へ活躍馬を続々と送りつづけている。

 「ヒガシウィルウィンは、祖父の代からつないできた牝系の出身なんです。この牝系からは多くの活躍馬が出ていますが、ついにダービー馬が誕生してくれました。この血統を大切にしてきて本当に良かったです」と話すのは、グランド牧場の伊藤佳幸社長。ヒガシウィルウィンの母プリモタイムの弟妹には、ホウザン(北海道2歳優駿(Jpn3)2着、札幌2歳S(Jpn3)3着)、ブンブイチドウ(全日本2歳優駿(Jpn1)2着、北海道2歳優駿(Jpn3)3着)、イチリュウ(桜花賞(浦和)優勝、東京プリンセス賞(大井)2着)、タイニーダンサー(関東オークス(Jpn2)優勝、北海道2歳優駿(Jpn3)優勝、エーデルワイス賞(Jpn3)優勝)などの活躍馬がいて、プリモタイム自身も繁殖牝馬としてワンダフルタイム(新春盃(名古屋)優勝、尾張名古屋杯(名古屋)優勝)、ディーズプリモ(東京湾カップ(船橋)優勝)といった地方重賞馬を輩出。4番仔まではすべて牝馬だったが、5番仔として初めて産んだ牡馬がヒガシウィルウィンだった。

 「祖母キハクがアサティス産駒なのですが、ここでスタミナがプラスされ、活躍馬が出はじめたのでしょうね。ヒガシウィルウィンはサウスヴィグラス×ブライアンズタイム×アサティスとなりますが、一代経てもニックスが効いているのだと思います」と、その血統を分析。サウスヴィグラス×アサティスのニックスは、先述のタイニーダンサーをはじめ、ラブミーチャン(全日本2歳優駿(Jpn1)など交流重賞5勝)やハニーパイ(エーデルワイス賞(Jpn3)優勝)など、グランド牧場生産馬の代名詞ともいえる配合だ。

 「この牝系はもともと気性のきつい血統なのですが、牡馬だと不思議におとなしくまじめな馬が多いんです。ヒガシウィルウィンもそうでした。幼少期のヒガシウィルウィンを門別の角川秀樹調教師が見に来られて、『この馬は走るぞ』と自信を持って言っていたので、期待が大きく膨らみました。角川先生の馬を見る目は確かですからね」と、ヒガシウィルウィンが牧場で過ごした時期を振り返る。

 大きな期待を背負って2歳5月にホッカイドウ競馬でデビューしたヒガシウィルウィンだが、栄冠賞2着、ブリーダーズゴールドジュニアカップ2着と惜敗がつづき、初重賞勝利は秋のサンライズカップまで待たされた。「当時は腰があまく、まだ競走馬として成長途上だったのでしょうね。ラブミーチャンもそうでしたが、ある時期に急に強くなるのがこの配合の特徴なのかもしれません。成長力がある血統なので、まだまだ強くなってくれると思います」と、さらなるビッグタイトルへ夢を膨らませる。

 母プリモタイムは今年5月30日、父シニスターミニスターの元気な栗毛の牡馬を出産。ヒガシウィルウィンにつづく2頭目の牡馬誕生に、牧場の期待は高まる一方だ。そして今年は再び、サウスヴィグラスを交配予定だという。

 「ヒガシウィルウィンはデビューから休まずに走りつづけ、本当に偉い馬だと思います。ジャパンダートダービー(Jpn1)は中央馬が相手となりますが、南関東のダービー馬として堂々と立ち向かってほしいですね。期待しています」と愛馬にエールを送る伊藤社長。2010年のマグニフィカ以来7年ぶり、史上5頭目となる地方所属馬のジャパンダートダービー制覇に、全国ファンの熱い視線が注がれる。