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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳上 (国際)牝(特指) ハンデ
  • 芝1600M
  • 天候:曇
  • 芝:良

ミスパンテール

戦歴 7戦3勝 生産者 ヴェルサイユファーム(株) 馬主 寺田千代乃
調教師 昆貢 騎手 横山典弘

取材ノート

 中山競馬場で行われた牝馬重賞、ターコイズステークス(G3)はハンデ戦らしい大接戦。ハイレベルと評されている3歳世代の一角、ミスパンテールがゴール間際にクビ差抜け出し、待望の重賞初制覇を飾った。

 本馬の生産は日高町の三城牧場。過去には重賞3勝したウインラディウスや、クラシックに駒を進めたイイデサターン、サンデーウェル、シーズグレイス、トーセンシャナオーなどを生産し、今年は生産馬ライジングリーズンでフェアリーステークス(G3)を制しており、牧場としては2つ目の重賞Vとなった。

 同牧場の岩ア美由紀代表は宝塚歌劇団出身で、華やかな舞台で活躍したのち、現在は強い馬づくりに励んでいる。牧場の美しい景観や、厩舎で流しているクラシック音楽、今年からの牧場名を「ヴェルサイユファーム」としたことなど、馬づくりの随所に、代表の個性が散りばめられている。

 「基本となる馬の生産・育成も大事ですし、お客さまに気持ちよく馬を見ていただけるように、牧場の環境整備にも力を入れています。ヴェルサイユファームとしてから牝馬重賞を2つ勝って、春に生まれた子たちは14頭のうち11頭が牝馬。気が付けば劇団ができるような、牝馬色の強い牧場になっていますね(笑)」と、岩ア代表は話す。

 今回のレースは牧場で声援を送っていたという。「優勝できて嬉しいです。日頃の皆さまのご教示、ご指導のおかげで、本当に感謝しています。前走の清水ステークスを勝って、改めて実力のある子だなと感じたので、重賞でもやれると思っていました。メンバーは揃っていましたが、内心は勝てると予感していました。この馬の力を出せる良馬場というのも味方しましたね。馬群が密集した中でのレースで、何とか最後に出られればという気持ちでした。横山典弘騎手とは初めてのコンビでしたが、素晴らしい手綱さばきで抜け出してくれましたね。レースの後は何度もリプレイを見て、スタッフと喜んでいます」と、やや興奮気味にレースを振り返った。

 本馬は父ダイワメジャー、母エールドクラージュ、母の父シンボリクリスエスという血統。さかのぼると前述のウインラディウスやサンデーウェル、オークス馬ウメノファイバーの名が浮かぶ牝系で、牧場時代も評価の高い馬だったという。

 「当歳時から馬体が良くて、期待していました。体は大きく、ダイワメジャー産駒らしい筋肉のしっかりした馬でしたね。母のエールドクラージュはどの放牧地に入ってもボスになる馬で、ミスパンテールも馬の群れでは強かったです。そのあたりは母譲りでしょうね」と、岩ア代表。特にケガもなく、順調な幼少期だったという。

 母エールドクラージュは健在で、同牧場で繁殖生活を続けている。1歳には父モンテロッソの牝馬、当歳には父ブラックタイドの牝馬がいる。岩ア代表は、「1歳の子も気は強くて、大きい馬ですね。当歳の子は人なつこい馬で、こちらも立派な体つきをしていますよ。ともに将来が楽しみです」と、紹介。偶然にも、母エールドクラージュと当歳馬は、「北海道馬産地見学ガイドツアー2017」(競走馬のふるさと案内所・企画運営)の展示馬で、当時、当歳馬はツアー参加者一団を前にしながら、堂々とウォーキングしていた。本馬の半妹たちの成長にも注目していきたい。

 春の牝馬クラシックでは敗れたものの、それをバネにすぐさま返り咲いた本馬。重賞タイトルを獲得し、再び牝馬戦線の主役の座を狙える一頭になった。岩ア代表も来季へ期待を膨らませている。

 「今後もケガなく走ってきて欲しいですね。今年の桜花賞(G1)にはライジングリーズンも出走できましたし、桜花賞(G1)とオークス(G1)は現地まで応援に行きました。パドックにいて、こんなにも大勢の人たちが、私たちの牧場生産馬にも視線を注いでいると思うと、胸が熱くなりました。ミスパンテールもまたG1に挑戦して欲しいし、応援に行きたいですね。私自身、かつて宝塚歌劇団の舞台で目指していたことのように、ミスパンテールにも、ファンの皆さまに喜んでもらえるようなパフォーマンスを発揮して欲しいです」