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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系4歳上 (国際)(指定) 別定
  • ダ1800M
  • 天候:晴
  • 芝:良

テイエムジンソク

戦歴 26戦9勝 生産者 テイエム牧場(有) 馬主 竹園正繼
調教師 木原一良 騎手 古川吉洋

取材ノート

 春のダート王決定戦となる「フェブラリーS(G1)」の前哨戦的位置付けで、優勝馬には優先出走権も与えられる「第35回東海テレビ杯東海S(G2)」が1月21日、中京競馬場で行われた。近年の勝ち馬はニホンピロアワーズやコパノリッキー、グレープブランデーなどが名を連ねているこのレースを勝ったのは圧倒的1番人気テイエムジンソク。最後は2着馬とのマッチレースになったが、3着以下には1秒以上の差をつけて重賞2勝目。通算成績を25戦9勝2着6回3着4回とした。

 テイエムジンソクが生まれたのは、日高町に位置するテイエム牧場日高支場。同牧場繁殖厩舎の責任者鈴木正夫さんに話を伺った。サラブレッドの生産牧場にとっては、年が明けると臨戦ムード。中京競馬場から遠く離れた北海道の牧場で応援していたそうだ。

 レースは好スタートから先頭を奪うと、あとはマイペースのひとり旅となった。「人気にはしていただいておりましたが、馬がとても気持ち良さそうに走っているので落ち着いてみることができました」と鈴木さん。1コーナーを先頭でまわったあたりから、先頭ゴールインをイメージして見ることができたそうだ。

 1分51秒8の快勝劇。レース後にはたくさんの方からお祝いのメールや電話をもらったそうだ。

 今では王者の風格すら漂う走りを見せるテイエムジンソクだが、牧場時代は目立たない馬だったという。「母親がおっとりした性格の馬ですので、放牧地でもポツンと1頭で居ることが多かったです。我の強いところはありましたが、これほど活躍してくれるとは思わなかった」という。

 「今にして思えば晩成型だったのかもしれません」と鈴木さん。3歳3月のデビュー戦は16頭立ての大外枠ということもあって見せ場を作っただけだったが、2戦目に勝ち上がると約7か月の休み明けをはさんで2勝目をあげる。「この馬、ひょっとしたら」と思うようになったのはこの頃だったそうだ。

 「育成牧場や、木原厩舎のおかげと思っています」。その後は先行力とバテないスピードを武器に磨きをかけて5歳春に本格化。後続に影をも踏ませぬ快走を見せて特別レースを3連勝。昨年秋のみやこS(G3)で重賞初勝利を記録し、父仔制覇がかかったチャンピオンズC(G1)でも強い内容で勝ち馬と同タイム2着。悲願のG1獲りまであと一歩のところまできた。

 「頑張ってくれているのは馬。自分たちは浮かれることなく、静かに見守っていたい」という言葉に馬に対する深い愛情が垣間見える。

 快進撃を続ける中でクロフネのファンだという方から「父親を彷彿させるような走りで嬉しい」というメッセージをもらったそうだが「生産に携わった1人として、とても嬉しかったです。これからもファンの方たちに喜んでもらえるような馬をターフに送り出したい」と話し「次はG1競走と聞いています。色々な路線から強い馬が集まってくるレースですが、私たちはいつもと変わらぬ日常で平常心を保っていたい。それが頑張ってくれている馬に対する礼儀かなと思います」と、遠く離れた北の空からエールを送っている。