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馬産地ニュース

2020年03月18日 日本軽種馬協会静内種馬場で2019年(第41期)生産育成技術者研修修了式

 3月14日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場講義室において、2019年(第41期)生産育成技術者研修の修了式を執り行った。

 この研修は、競走馬の牧場で生産・育成関連の仕事に就業することを目的とした、強い馬づくりを担える技術者を養成するもの。1990年から行われており、1年間の研修で基礎技術・知識が身に付く。

 修了式を迎えた第41期生は、北海道、福島県、埼玉県、神奈川県、愛知県、福井県、山口県、中華人民共和国から入構した男性7人、女性4人の合計11人。昨年4月の開講から日夜、実技や学科、実習などに取り組み、ホースマンとしてのイロハを習得してきた。11人は全員、日高・胆振管内にある牧場への就業が決まっている。

 今年の修了式は新型コロナウイルスの感染防止のため、来賓や研修生の家族、就業先の関係者の出席を取り止めて挙行。修了式の前には屋内馬場や1周600mのウッドチップ馬場での騎乗供覧が行われた。

 修了式では遊佐繁基場長が研修生ひとりひとりに修了証書と記念品を贈呈。益満宏行副会長理事は「本日、公益社団法人日本軽種馬協会第41期軽種馬生産育成技術者研修の修了式を挙行するにあたり、ひとことごあいさつを申し上げます。まずもって、昨年から一年間、厳しい研修を耐え抜き、本日晴れて研修を修了される研修生の皆様には、心からお祝いを申し上げます。本来であれば、本席には地元行政や軽種馬生産関係のご来賓、そして、皆様のご家族のご臨席を賜り、門出を祝っていただくところですが、新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、本日は関係各位のご出席をご遠慮いただき挙行することとなりました。皆様には大変残念ではございますが、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

 さて、一時期、苦しい状況におかれていた競馬産業も、ここ数年、競馬開催の売り上げが継続して前年を上回り、盛り上がりを見せておりますが、いつの時代においても、競馬を盛り立てていくためには、多くのファンを惹き付けるような、強い競走馬を生産育成し、競馬の魅力を向上させることが、最重要課題のひとつとなっております。そのためには、生産育成の分野における、専門的な研修を受けられた、皆様のような技術者の力が不可欠でございます。

 本協会では、生産育成界の期待に応えうる、技術者を養成するため、平成2年より本研修を実施してまいりましたが、その修了者は皆様を含め、今年で455名となりました。本研修修了者に対する、業界内の評価は非常に高く、今回修了される皆様を含め、修了生の就職率は100%を記録しております。また、定着率も約8割と高い水準にあり、競馬サークルに少なからぬ貢献をいたしております。本研修が競馬サークル内でこのように高い評価を得られるようになった背景には、皆様の先輩方の尽力があったのはいうまでもありません。皆様もプロとしてこの道を選択されたからには、自分を厳しく律して精進され、生産育成界の担い手となってください。わたくしどもは、皆様がここで学ばれた知識や技術を余すところなく実践の場で発揮されることを心から願っています。

 結びに、改めまして皆様の研修修了を心からお祝い申し上げますとともに、今後のご健勝、ご活躍をお祈り申し上げまして、はなはだ簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます」と河野会長理事の式辞を代読した。

 最後は研修生を代表して積田有未さんが謝辞。「この一年間を通して、忘れられない出来事や数多くの貴重な経験を、11人が、時に励まし合い、時に涙しながら乗り越え、今日、この日を迎えることができました。新しい環境、慣れない作業に時間を追われ、上手くいかず苦悩することも多々ありましたが、作業の効率化にはどうしたらいいか、細かな気配りとは何かなど、馬にかかわることとともに、自分自身を見つめなおし、考え、成長することができた一年間となりました。

 今年度は放牧地の植え替え、走路の改修工事で、例年とは少し変わった研修内容となり、走路は10月まで、放牧地は一年間使用せずに研修が進められました。覆い馬場にカラーコーンとバーを使ってミニ走路をつくり、コースの中央を走らせるのに苦労したのは懐かしい思い出です。8月には、それまで騎乗してこなかった馬たちの再調教が始まりました。ひとり一頭、もしくはふたりで一頭の馬を担当し、調馬索調教や鞍付け、そして、実際に騎乗ができるまでになりました。

 最初はロンジングを行う上での馬との距離感や指示のタイミング、左右の手を独立して動かすことなど、実際にやってみると難しく、できるようになるのかが不安になることもありました。各々の進み具合も様々で、早くに騎乗しはじめた人馬に、焦りを感じたこともありましたが、納得のいく段階を踏んだうえで実際にまたがり、走らせることができたときには、感動し、今までにない達成感を得ることができました。

 一月にはJRA日高育成牧場で、育成・繁殖、両方の分野を学ばせていただきました。育成分野では、実際に明け2歳の育成馬に乗せていただく機会があり、研修乗馬とは違う馬体の細さやスピード感を、肌で感じることができました。また、現場で働くことへの責任や覚悟を、自分自身に問いかける、大事な機会となりました。卒業騎乗は不測の事態により、楽しみにしてくれていた両親に、一年間の成果を見てもらうことがかないませんでしたが、これからも一ホースマンとして成長し、活躍することができるよう努力を惜しまず、快く研修に送り出してくれたことへの感謝を忘れずに、日々邁進してまいります。

 最後になりますが、私たちがこの研修を無事修了できるのは、時に厳しく親身になって私たちに向き合ってくださった先生方、食事や生活面でいつも支えてくださった寮母さんと漆原さん、この研修にご尽力いただいた多くの皆様、そして、未熟な私たちに、馬にかかわることを一から教えてくれた研修乗馬たちのおかげです。本当にありがとうございました」とあいさつした。