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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳上 (国際)牝(指定) 別定
  • 芝1800M
  • 天候:曇
  • 芝:良

ディアドラ

戦歴 18戦7勝 | 海外:1戦0勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 森田藤治
調教師 橋田満 騎手 C.ルメール

取材ノート

 ディアドラが出走したアイルランドT府中牝馬S(G2)。TVでレースを観戦していたノーザンファーム早来の佐藤洋輔厩舎長の元に、東京競馬場へレース観戦に行っていた日下和博調教主任から連絡が入った。

 「日下さんはディアドラもいいけれど、同じ早来の育成馬であるリスグラシューが抜群に出来がいいと話していました」

 このアイルランドT府中牝馬S(G2)では人気を分け合っていたディアドラとリスグラシュー。同じノーザンファーム早来の育成馬というだけでなく、同年齢で共に昨年の牝馬クラシック戦線を沸かしてきた。また、リスグラシューは隣の厩舎どころか、同じ休憩室を使っている野崎孝仁厩舎の育成馬でもあり、この2頭を含めたノーザンファーム早来の牝馬たちは、全て日下調教主任の元で管理されてきた。

 「その言葉を聞いてヤバイな、と思ったのは事実でしたが(笑)、ディアドラも前走(クイーンS(G3))と同様に気合いも乗っていましたし、雰囲気も良かったのでいいレースをしてくれると期待していました」

 橋田満厩舎に送り出して以降、一度も佐藤厩舎へは戻ってきていないディアドラであるが、デビュー時が452sながら、このアイルランドT府中牝馬S(G2)における498sという馬体重が示す通りに、レースを使われながら馬体を大きくしていった。

 「レースの度に大人びている印象もありましたが、繊細な牝馬にとってはかなり難しい管理だとも思います。橋田先生や厩舎の皆さんに、しっかりとした体調管理や、レース後のケアもしていただいているからだと思いますし、だからこそ、常にいい状態でレースに臨めているのだと思います」

 カワキタエンカが後続を引き離す形で進んだレースは、1000m通過が58秒2という速いペースで流れていく。リスグラシュー、ディアドラ共に後方からレースを進めて行くも、カワキタエンカとの差はどんどん広がっていく。直線に入ってからその差はみるみる詰まっていく中、リスグラシュー、ディアドラ共に外へと進路を向けていく。

 「ラスト1ハロンの手前では掲示板も無いのではと思っていました。それでも勢いが付いてからの脚色を見た時はこれなら行けると思うようになり、そこからは『差せ! 差せ!』と叫んでいました」

 先に抜け出したのはリスグラシュー。しかし、そのリスグラシューを交わす勢いで追い込んできたディアドラが、ゴール前でクビ差捕らえてみせる。上がり3ハロンの時計はリスグラシューが32秒6の末脚を使ったのに対し、ディアドラはそれを馬回る32秒3という驚異的なタイムを記録。しかも、このレースでは2sの斤量差(リスグラシュー54s、ディアドラ56s)があったことを考えると、まさにディアドラの能力の違いを証明したレースともなった。

 この後のローテーションだが、陣営からは選出されればという条件付きで、今年のドバイターフ(G1)に続く海外遠征となる、香港カップ(G1)への出走が表明された。

 「海外遠征ができるような馬はなかなかいませんし、それがディアドラであることを誇りに思います。肉体的にも、精神的にも強い馬だと思いますし、選ばれた際にはきっといいレースを見せてくれると信じています」