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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳上 (国際)(指定) 定量
  • 芝2500M
  • 天候:曇
  • 芝:稍重

ブラストワンピース

戦歴 7戦5勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 有限会社シルク
調教師 大竹正博 騎手 池添謙一

取材ノート

 平成最後の有馬記念(G1)を制したのは、これがG1初制覇となるブラストワンピース。3歳馬の有馬記念(G1)制覇は史上19頭目。管理をする大竹調教師にとっても、これが初めてのG1制覇。ブラストワンピース自身、2番人気の日本ダービー(G1)、1番人気の菊花賞(G1)では、ファンの期待に応えることができなかっただけに、まさに「3度目の正直」でG1馬の称号を得ることになった。

 「菊花賞(G1)の疲れも無く、中間も順調に調整されていると聞いていました。レースはTVで見ていましたが、パドックを周回する姿を見ても、前走より一回り大きくなっているような印象も受けましたし、踏み込みもその時より力強く見えました」と話すのは、騎乗育成を手がけたノーザンファーム空港R厩舎の佐々木淳吏厩舎長。このレースにはR厩舎出身で、2016年の有馬記念(G1)をブラストワンピースと同じ3歳時に制したサトノダイヤモンドも出走。そのサトノダイヤモンドとブラストワンピースの間に挟まれた4歳世代のミッキースワローもまた、R厩舎で育成された馬となる。

 「古馬とは新潟記念(G3)以来のレースとなりますが、その時よりも遙かにメンバーは強くなっていますし、同世代のメンバーで行われた菊花賞(G1)も勝ち切れていない中で、どこまで戦えるのかという不安はありました。ただ、やってみないと分からないと思った中で、ブラストワンピースが最高のレースを見せてくれました」

 レースはジャパンC(G1)で樹立された、驚異的なレコードの立役者となったキセキが、速いラップを刻みながら後続を引っ張っていく。障害レースから果敢にグランプリへと臨んできたオジュウチョウサンなどの先行勢が、その流れに続いていく中でブラストワンピースはその後を追走。その後には1番人気の支持を集めたレイデオロが、進出のタイミングをうかがっていた。

 最後の直線、キセキが逃げ粘るところを、ブラストワンピースが捉えにかかる。その前の3コーナーから4コーナーにかけて、ブラストワンピースが動き出していたとき、佐々木厩舎長は勝利を予感していた。

 「4コーナーでのポジションを見た時に、勝てるのではと思いました。直線で抜け出してゴール前の坂を登り切ったときに、これなら後続の馬に交わされないと思いました」

 ゴール前、やはり強襲してきたのはレイデオロだった。しかし、早めに動き出したのがセーフティーリードとなっていたのか、クビ差だけ先にゴール板を抜け出していたのはブラストワンピースだった。

 「勝った瞬間は嬉しさだけでなく、驚きもありました。池添騎手も積極的に騎乗していただきましたし、完璧なレースだったと思います。管理をしていただいた大竹先生にとっても、これが初のG1タイトルとなりますが、調教師を開業される前に厩舎で研修されていた頃からの仲でしたし、是非とも厩舎から送り出した馬でタイトルを授けたいと思っていたことが、こうして叶えられたことも嬉しかったですね」

 同じR厩舎の育成馬では、これがラストランとなるサトノダイヤモンドは6着、ミッキースワローは11着となったが、それぞれが持ち味を発揮してのレースを見せてくれた。

 「今年の有馬記念は感慨深いレースともなりました。サトノダイヤモンドと共に、G1レースを沸かせてくれたサトノクラウンも今年で引退し、種牡馬入りを果たすことになりましたが、その寂しさをブラストワンピースが払拭してくれたような気もしています」

 明け3歳を迎えた2016年世代にも楽しみな馬が揃っているR厩舎の育成馬たち。常にニューヒーローが誕生してくるのが競馬の面白さであり、今年の年末にはブラストワンピースの前に立ちはだかる馬もその中にはいるのかもしれない。

 「毎年、1頭でも多くの馬を勝ち上がらせたい、1頭でも多くの馬に大きなレースに出られるようなチャンスを与えたいと思いながら、スタッフと共に仕事に取り組んでいます。その中でブラストワンピースのような馬が出てくれたことは、厩舎全体のモチベーションの向上にも繋がっていきますし、今後もこの流れを継続していきたいです」

 東京大賞典(G1)では2着にこそ敗れはしたが、ゴールドドリームもまた、R厩舎の育成馬。昨年はまさにG1レースを席巻したとも言えるノーザンファームだが、それは、今年のG1戦線を沸かせるようなニュースターが誕生してきたという証でもあり、今年も重賞、そしてG1戦線を生産馬たちが沸かせてくれるに違いない。