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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)牝(指定) 馬齢
  • 芝1400M
  • 天候:雨
  • 芝:稍重

プールヴィル

戦歴 7戦3勝 生産者 社台ファーム 馬主 吉田照哉
調教師 庄野靖志 騎手 秋山真一郎

取材ノート

 写真判定で着順を決める競馬において同着での優勝は珍しく、しかも重賞ではそうそうあることでは無い。

 プールヴィルとノーワンが同着となった今年のフィリーズレビュー(G2)だが、それ以前に中央競馬の重賞で同着となったのは2010年のオークス(G1)。その時の1着馬はアパパネとサンテミリオンであったが、奇しくもプールヴィル、サンテミリオン共に、社台ファームの生産馬でもある。

 「管理を行っていた頃から代謝エネルギーが高くて、シルエットも崩れることなく、いい状態で調教厩舎へと送り出すことができました」と話すのは、社台ファームの山岸裕太イヤリング厩舎長。イヤリングにいた頃から、プールヴィルを管理している庄野靖志調教師も頻繁に足を運んでいたと話すが、その時のエピソードとして、「庄野師はいらっしゃるたびに『自厩舎スタッフのため』と言って、プールヴィルの歩きの動画を撮影なさっていたので、常に行儀よくお見せすることを心がけていました」(山岸イヤリング厩舎長)と話してくれる。調教に移ってからも状態の良さは変わること無く、小柄な馬体を更に大きく見せるように前肢を高く上げる動作は、素質の良さを感じさせていたという。また、常足でも高めの頭の位置でハミもいい場所で取っており、調教に移った際の柔軟性も育成スタッフからは高い評価を受けていた。

 デビュー戦の7月のメイクデビュー中京では、馬群に揉まれる形で消化不良のレースとなったものの、2戦目の2歳未勝利戦、そしてりんどう賞と快勝。阪神JF(G1)は14番人気の評価でしかなかったが、掲示板圏内に入る5着に入着。現在のクラシック戦線における成績にも表れているように、このレースの上位馬たちが、その後の重賞レースでも勝ち負けを繰り広げている中、プールヴィルも世代上位の能力を持っていることは、この時点から証明されていた。

 紅梅Sは最後の直線で伸びてくるも、アタマ差の2着に敗退。巻き返しの舞台ともなったこのフィリーズレビュー(G2)であったが、4頭が一線となったゴール前では、まさにその柔軟さを生かすかのように四肢を伸ばしていき、最後にグッと馬体が沈み込んだ場所がゴールだった。

 「同着という結果には驚きましたが、庄野先生の研究熱心さが重賞勝利に繋がったのではとも思えました。結果を残して桜花賞(G1)に駒を進めるのは本当に嬉しいです」(山岸イヤリング厩舎長)

 その桜花賞(G1)には阪神JF(G1)の上位馬たちも出走を予定。重賞ホルダーとなった今、リベンジの準備は整ったと言えそうだ。