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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系2歳 (国際)牝(指定) 馬齢
  • 芝1600M
  • 天候:曇
  • 芝:良

レシステンシア

戦歴 3戦3勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (有)キャロットファーム
調教師 松下武士 騎手 北村友一

取材ノート

 記録は更新されるためにある。しかしながら、レシステンシアが更新した記録とは、06年の優勝馬であるウオッカの記録を0秒4更新する、1分32秒7のコースレコード。ウオッカはその次の年に牝馬としては64年ぶりとなる日本ダービー(Jpn1)制覇を果たすなど、現役引退までにG1/Jpn1 7勝をあげ、2008年と2009年にはJRA賞年度代表馬に選出されただけでなく、2011年には顕彰馬にも選出されている。

 現時点でウオッカとレシステンシアを並べるわけにはいかないだろうが、それでもあのウオッカのレコードを更新しただけでなく、2着にも5馬身差をつけてのG1勝利は、今後も長く語り継がれていく強さだったと言えるだろう。

 にも関わらず、騎乗育成時のレシステンシアは、そこまでの完成度や高いスピードを見せていただけではなかった。なぜなら、育成厩舎に入る前に骨折した左膝の骨片摘出手術を行ったこともあり、乗りだしが始まったのは、なんと2歳の2月だったからだ。

 育成を手がけた、ノーザンファーム早来の野崎孝仁厩舎長は当時を振り返る。

 「クラブの展示で見た時から活気がある印象を受けていましたし、患部さえ何とも無ければ、順調に乗り込んでいけるという期待もありました」

 その後の調教も順調に進んだレシステンシアの姿を見たとき、野崎厩舎長の中には、「秋競馬からデビューも可能なのでは?」との考えも出てくるようになっていたという。実際に5月の末には坂路でハロン15秒台の時計を楽に計時できるようになったレシステンシアは、7月の末にはノーザンファームしがらきへと移動。本格的な調教を始めてから正味6か月で牧場を離れることにもなっていた。

 その後の快進撃は言うまでもないだろう。単勝1.4倍という圧倒的な支持で迎え入れられた、10月のメイクデビュー京都を勝利すると、続くファンタジーS(G3)でも4角先頭からそのまま押し切る強いレースで重賞初制覇。この阪神JF(G1)ではリアアメリア、ウーマンズハートと、自身を含めてデビュー戦と重賞を勝利して、この舞台に臨んできた馬が3頭出走していたものの、その中でレシステンシアは最も低い4番人気での評価でしかなかった。

 しかし、レースの主導権を握ったところか、最初から最後まで主役を務めたのはレシステンシアだった。好スタートを決めてハナに立つと、そこから速いラップを刻んでいく。第4コーナーでは後続馬が一気に迫ってくるも、直線に入ると一気に加速を始めていく。先行勢の中にいたマルターズディオサと、後方から抜け出してきたクラヴァシュドールが迫ってくるも、前を行くレシステンシア自身が、メンバー中最速となる上がり3ハロン35秒2の脚を使っていては、その差は縮まるどころか、更に広がっていくばかり。結果は2着のマルターズディオサに5馬身差を付けたように、時計だけでなく、内容面からしても完勝だった。

 「高いスピード能力を持ち合わせているとは思っていましたが、まさかここまでとは思っていませんでした。道中の走りも、そこまで気負って走っているような印象はありませんでしたし、1000m通過のラップを見た時に、初めて速いということに気付かされた程です」とレースを振り返る野崎厩舎長。あの頃のレシステンシアを知る関係者からすると、「この成績や結果は想像できなかったと思います」とも話すが、それだけレシステンシアという馬が規格外の存在であるという証明でもあるのだろう。

 「現時点ではマイル適性の高さを示していますが、この能力ならば、距離など関係ない走りも見せてくれるのではないのでしょうか」とも話す野崎厩舎長。先のレコードホルダーであるウオッカの活躍からしても、現時点でそれ以上のスピードを示したレシステンシアならば、それ以上の快挙を達成してくれるのではとの期待も膨らんでくる。