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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)(特指) 別定
  • 芝2000M
  • 天候:晴
  • 芝:稍重

クリスタルブラック

戦歴 2戦2勝 生産者 (有)大狩部牧場 馬主 岡田勇
調教師 高橋文雅 騎手 吉田豊

取材ノート

 中山競馬場で行われた京成杯(G3)はキャリア1戦で挑んだクリスタルブラックが優勝。素質馬揃いの一戦で鋭い決め手を発揮し、ライバルを一蹴。クラシック候補に名乗りを上げた。

 本馬の生産は新冠町の大狩部牧場。平成9年創業の牧場で、現在、繁殖牝馬は約30頭。代表は獣医師でもある渡邉隆夫さんで、スタッフは5人いる。牧場は海に近い場所にあり、夏は虫が少なく、馬にとって過ごしやすい。

 過去にはジャパンダートダービー(Jpn1)4着のクリスタルシルバーや黒潮盃の勝ち馬クロスケなどを生産している。本馬の勝利は牧場生産馬初のJRA重賞Vとなった。

 取材に応じていただいたのは、同牧場取締役の椎名仁さん。当日は牧場でレースを見守っていたという。

 「強いメンバーが揃っていましたし、5着までに入ってくれればと応援していました。パドックでは落ち着きがあり、気合いも乗っていて、状態の良さを感じました。4コーナーまで脚色良く、直線での伸びを見て勝利を意識しましたね。のどが枯れるぐらい“行けー行けー”と叫びましたよ。新馬戦同様、素晴らしい末脚でした」と、歓喜のレースを振り返る。

 レース後は祝福の電話が鳴りやまず、たくさんのお祝いの花や酒が牧場に届けられたという。レース翌日には、管理する高橋文雅調教師が勝利の報告に訪れた。岡田勇オーナーと牧場は長いお付き合いだそうで、「お世話になっているオーナーです。本当に馬の好きな方で、馬を大事になさっています。オーナーに現地で重賞勝利を味わっていただき、大変嬉しいです」と、感慨深く話す。

 本馬は、ダービー馬キズナの初年度産駒で、母アッシュケークという血統。岡田勇オーナーと当歳時、庭先取引で縁が結ばれた。牧場時代や誕生の背景については、「私は配合案を担当していて、最終的には代表が配合を決めました。大人しくて、賢い馬でしたね。きれいな形をしていて、同世代の中でも目立っていました。父キズナの長所をよく受け継いでいたように思います。年間を通した夜間放牧をしていました」と、振り返る。1歳秋まで同牧場で順調に育ち、その後、新冠町のPYRAMID TRAININGで後期育成となった。

 母アッシュケークはタイキシャトル肌で、競走馬時代はJRAで1勝。14歳となった現在も健康状態は良く、アメリカンペイトリオットの子を受胎している。

 「アッシュケークは大きくて、扱いやすい馬です。食欲旺盛で、肉付きが良いですね。ここ2年は産駒に恵まれませんでしたが、昨年は受胎して安心しました。クリスタルブラックの前にも出来の良い馬を出産していて、繁殖牝馬として優秀です」と、紹介する。

 素質の高さを生かして重賞を制し、クラシックのチャンスを手にした本馬。漆黒の大きな馬体は成長の余地十分で、自慢の末脚はまだまだ威力を増すだろう。取締役の椎名さんも期待を膨らませている。

 「デビュー前の時点で、高橋調教師からは“将来的に走る馬”とおっしゃっていただき、楽しみにしていました。新馬戦も強い内容でしたが、重賞まで勝ってくれて本当に嬉しいです。まだキ甲が抜けていないようで、伸びしろがあると思っています。これからどのようなレース選択となるかわかりませんが、G1に出てくれたら最高ですね。とにかく無事に競走生活を歩んで欲しいです」