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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)牡・牝(指定) 定量
  • 芝2000M
  • 天候:晴
  • 芝:稍重

コントレイル

戦歴 4戦4勝 生産者 (株)ノースヒルズ 馬主 前田晋二
調教師 矢作芳人 騎手 福永祐一

取材ノート

 牡馬クラシック第1弾・皐月賞(G1)はコントレイルが優勝。直線で素晴らしい決め手を発揮し、最後はサリオスとの2歳G1馬同士の叩き合いを制した。

 本馬の生産は新冠町のノースヒルズ。過去にはダービー馬キズナ、ワンアンドオンリーをはじめ、桜の女王ファレノプシス、ダートG1馬トランセンド、グランプリホースのアーネストリー、天皇賞馬ビートブラック&ヘヴンリーロマンスなど活躍馬は枚挙に暇がない。現在、繁殖牝馬は60頭で、スタッフ30名が働いている。

 皐月賞(G1)は新型コロナウイルスの関係で無観客競馬。同牧場ではスタッフが仕事の合間に集まり、テレビ中継に視線を向けていた。その視線の先には、このレースに駒を進めた生産馬_コントレイル、コルテジア、キメラヴェリテ。クラシックの狭き門に生産馬“3頭出し”ということも特筆すべきだが、スタートから2分0秒7後、コントレイルが真っ先にゴール板を駆け抜けた。同牧場ゼネラルマネージャーの福田洋志さんがレースを振り返る。

 「まずはこのような事態の中、無事に競馬開催があり、そのために尽力されているJRA、関係者の皆さまに本当に感謝しています。レースは出走した生産馬3頭を追いかけながら見ていました。その中で、1番人気で出走したコントレイルが勝ってくれて、ゴールの瞬間は嬉しい気持ちと、ホッとした気持ちでいっぱいでした。福永祐一騎手のレース後の談話にもありましたが、道中は想定していたよりも後ろからの位置だったと思います。4コーナーでポジションを上げて、最後はよく伸びてくれました。馬の力を信じて勝利へと導いてくれた福永騎手にも感謝です」

 レース後は近隣の軽種馬関係者やHBA職員、新冠町役場が祝福に駆けつけた。新冠町の鳴海修司町長は、「1番枠でしたが勝負所でうまく外に持ち出して、最後はライバルとの叩き合いを制しましたね。その強さが印象に残っています。日本中が新型コロナウイルスの関係で暗い話題が続いている中ですが、日高の馬産地にとっては励みになる、明るい話題となりました」と、喜びを語った。同牧場には続々とお祝いの花が届けられ、電話が相次いだ。出産・種付けで緊張感の続く時期ながら、牧場スタッフから白い歯がこぼれ、まだ寒さの残るこの場所に、春が来たように明るいムードが漂った。

 本馬は父ディープインパクト、母ロードクロサイトという血統。牧場にいた頃の本馬については、「従順で扱いやすい馬で、順調に育ちました。高い素質を感じていた一頭で、当歳から格好良い馬でした。ちょうど日高町に『ノースヒルズ清畠』を開場し、そこで育った一期生になります。出来たばかりの新しい中期育成場で、慣れない中頑張ってくれたスタッフにも感謝しきれません」(福田さん)

 母ロードクロサイトは米国産馬で、BCジュヴェナイルフィリーズ(G1)の覇者Folkloreの娘という良血。1歳セール(キーンランド・セプテンバーセール)で同牧場グループが購入して日本で走り、新馬・未勝利戦はあと一歩のところで勝利に届かなかったものの、繁殖牝馬として大成。その名を轟かせている。

 「手のかからないお母さんで、優等生です。初子と2番子の出来から子出しの良さを強く感じ、ディープインパクトを交配しました。今年は父ハーツクライの牡馬が無事生まれていて、1歳には父ディープインパクトの牡馬がいます。こちらは芦毛で、コントレイルとは少し違ったタイプです」(福田さん)

 ホープフルS(G1)から皐月賞(G1)とG1連勝を飾り、これまで無敗の本馬。この世代の主役として注目は高まるばかり。2走前の東京スポーツ杯2歳S(G3)では圧巻の内容で勝っており、日本ダービー(G1)の舞台となる東京競馬場では更に躍動する走りを見せるのではないか。

 「今後に向けて楽しみが膨らみますね。再びクラシックを勝てる馬にたずさわれて、スタッフの士気も一層上がっています。今後も無事に走って、彼らしいパフォーマンスが見られるように応援していきたいです」(福田さん)