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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系4歳上 (国際)(指定) 別定
  • ダ1800M
  • 天候:曇
  • 芝:稍重

ウェスタールンド

戦歴 30戦6勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (有)サンデーレーシング
調教師 佐々木晶三 騎手 藤岡佑介

取材ノート

 デビューから30戦目、そして8歳での重賞初制覇となったウェスタールンド。18年にはシリウスS(G3)とチャンピオンズC(G1)で2着。今年もダイオライト記念(Jpn2)で2着となるなど惜しいレースが続いていただけに、関係者の喜びもひとしおといったところだろう。

 それでも、育成を手がけてきたノーザンファーム空港の樋口政春厩舎長は「初重賞勝利の嬉しさもありますが、それでも、うるさい馬だったなあとの印象が先に来ますね」と苦笑いを浮かべる。育成時のウェスタールンドであるが、気性面の難しさだけでなく、人が乗っているときに後ろ脚だけで立ち上がる動作を幾度となく見せていたという。

 「コースに連れてくるまでも大変でしたが、いざ走り出すと、とても真面目に調教へ取り組んでくれました。乗り味も良かったですし、走りにも軽さに加えて、今から思うとダート向きと言えるような芯の強さも感じられた程です」

 入厩して競馬を覚えてくれば、気性面も緩和されるのではと思っていたという樋口厩舎長であったが、気性面の難しさも影響したのか2着が5回、3着が1回となかなか勝ちきれず、初勝利まで8戦もかかってしまう。

 その後は1000万下まで勝ち上がるも、以後は勝ちきれないレースが続いていき、しかも、裂蹄が判明して1年以上の休養を余儀なくされる。この時に陣営が行ったのが去勢手術であるが、精神面での落ち着きが見られるようになっただけでなく、蹄のことを考えて復帰戦がダートとなったことが、ウェスタールンドの新たな可能性を導き出す。

 初ダートとなった1000万下の津軽海峡特別を勝ち上がると、続く1600万下の薩摩Sも優勝。ダートでは初めての重賞挑戦となったシリウスS(G3)で2着に入り、G1初挑戦となったチャンピオンズC(G1)では、最後方からインコースを突いて、末脚を爆発させていく。勝ち馬のルヴァンスレーヴには届かなかったが、インパクト満点と言えるようなレースを見せた。

 「チャンピオンズC(G1)は流れだけでなく馬場も含めて、この馬向きの展開になったと思いました。その前にも重賞で入着はしてましたが、重賞で勝ち負けができるかどうかは、まだ半信半疑でした」

 チャンピオンズC(G1)のレース以降は、ダートの追い込み馬として名を馳せた感もあるウェスタールンドであったが、その分、展開が向かないと前を捕らえられないレースもあったのは事実だった。だが、このアンタレスS(G3)はメイショウワザシとベストタッチダウンが先行争いを繰り広げた結果、よどみない流れでレースが進んでいく。

 「3コーナーから4コーナーにかけて、馬が楽に上がっていった時にはひょっとしたらと思いました。流れが速くなったことでこの馬向きの展開にはなりましたが、それでも早めに仕掛けていきながら、最後まで脚色が衰えなかったところに、能力の高さが示せたのではと思います」

 「8歳という年齢ですが、まだまだ楽しみです」とも話す樋口厩舎長。この後はチャンピオンズC(G1)を目標にしたローテーションが予定されているが、2年前とは違って、今度はゴール前で前の馬を交わしきってしまうのかもしれない。