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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)(指定) 馬齢
  • ダ1800M
  • 天候:曇
  • 芝:不良

ケンシンコウ

戦歴 7戦3勝 生産者 静内山田牧場 馬主 天野克彦
調教師 小西一男 騎手 丸山元気

取材ノート

 今回で12回目という歴史の浅いレースだが、これまで多くのG1馬を多数輩出してきた3歳馬の出世レース「第12回レパードS(G3)」は8月9日に新潟競馬場で行われ、丸山元気騎手騎乗ケンシンコウが1分49秒2のレコードタイムで鮮やかに逃げ切った。

 ケンシンコウの生まれ故郷は、数名のパートを使いながら、家族労働で生産と中期育成を行っている静内山田牧場。その名前にあるように新ひだか町静内に位置し、60年以上の歴史を有する牧場だ。これまで地方競馬の重賞競走に勝ったことはあるが、JRA重賞競走は今回が初勝利だった。

 「自分たちのような牧場にとって生産馬が重賞競走に出走するのは滅多にないことです。今回も強い馬ばかりが相手のレースでしたが、前走のユニコーンS(G3)でも3着に頑張ってくれていましたので、レースを楽しみにしていました。本当は、競馬場まで応援に行きたかったのですが、コロナの関係でそれは叶わず、自宅のテレビで家族と一緒にレースを観ていました」と感想を聞かせてくれたのは山田大貴さん。父親で、2代目場主の山田裕二さんとともに強い馬づくりに励んでいる。

 「まさか逃げる展開になるとは思っていませんでした。道中はこの戦法で良いのだろうかと心配しながらも、頑張れ、頑張れと思うだけ。初勝利のときは最後まで手前を変えずにゴール前で詰め寄られたことがありましたが、今回は最後の直線で手前を変えて、ゴール前で突き放したときに勝利を確信しました。喜びに浸る間もなく関係者の皆様やお世話になっている皆様からお祝いのお言葉やお花、品物などたくさん頂き、改めてこんなにたくさんの方々から注目されていたレースだと思うと、嬉しかったですし、感謝の気持ちでいっぱいになりました。夜になって届いたお祝いの品を前にして改めて勝利を実感しました」と当日の様子を話し「競走馬をあずかるお仕事をさせていただく中で、重賞を勝つ事を目標に頑張って来ましたので、改めて馬に感謝しています」と言葉を続けた。

 ところで、ケンシンコウといえば顔の左側が大きな白斑で覆われていることでも話題になっている馬だ。生まれたときの印象を訪ねると「生まれてきたときは右を向いて生まれてきたので最初は気が付かなかったのです。ですから、立ち上がって左側から顔を見たときにはびっくりしました。それを除けば、顔も馬体も母馬とよく似た馬で性格は人懐っこい反面、やんちゃな馬でした」。その後、離乳と同時に他の牧場へと移動し、1歳時に北海道市場で売却された。

 今後の目標について尋ねると「私たちの仕事は、オーナーから大切な馬を預けていただくこと。それぞれのオーナーが馬を大切にするように、私たちも自分の家族のように接することを目標にしています。そして、ここを巣立った馬が順調に次の段階に進めるようにしっかり教育をして、自分たちに出来ることは全てやって行きたいです」という声が返ってきた。