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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系4歳上 (国際)牝(特指) ハンデ
  • 芝2000M
  • 天候:晴
  • 芝:良

マジックキャッスル

戦歴 9戦2勝 生産者 社台ファーム 馬主 (有)社台レースホース
調教師 国枝栄 騎手 戸崎圭太

取材ノート

 日本競馬史上初となる、無敗の三冠牝馬となったデアリングタクト。古馬とは初めての対戦となるジャパンC(G1)でもアーモンドアイ、コントレイルに続く3着に入着。世代や性別も超越するような能力の高さを証明した。

 そのデアリングタクトに秋華賞(G1)で0秒2差の2着となったのが、社台ファーム生産馬のマジックキャッスルである。デアリングタクトとはこれが3度目の対戦となるが、桜花賞(G1)では1秒5差をつけられていた時計を、オークス(G1)では0秒4差まで詰めていった成長力は本物であり、7度目の重賞挑戦となる愛知杯(G3)で、ついにタイトルを掴み取った。

 「デビュー前に牧場で調整していた頃は、力み過ぎる時と簡単に折り合う時の落差の激しさがありました」と話すのは社台ファームで牝馬の調教主任を務める正岡稔氏。正岡調教主任は、マジックキャッスルを管理する国枝調教師に相談を持ち掛けると、「どちらも一流競走馬として必要な要素だ」との言葉が返ってきたという。その後も折り合い面だけでなく、前向きな気持ちも大事にしながら調教を続けていったマジックキャッスルは、2歳の3月に初めて強めの調教を行った際に好時計をマーク。その確かな脚力に正岡調教主任は活躍への期待を高めていく。

 愛知杯(G3)や秋華賞(G1)のレース内容からしても、距離を伸ばしてからのレースぶりが安定していたマジックキャッスルではあったが、意外なことにデビュー戦の舞台となったのは、福島競馬場の芝1200m。ここで1番人気に応えてみせただけでなく、2着に4馬身差をつける快勝を果たす。

 「スピードのあるタイプなので、この条件でのデビューとなりましたが、小回りコースで2着馬に4馬身差をつけたことに驚かされました。その後はなかなか勝ちきれませんでしたが、重賞では3度に渡って2着となるなど、一線級相手でも崩れることが無かったその走りには頭が下がります」

 ファンタジーS(G3)、クイーンC(G3)と続けて2着となった後、桜花賞(G1)からの3戦の手綱を任されたのは浜中騎手だった。勝利という結果は残せなかったものの、浜中騎手から教えられたことが秋華賞(G1)の走りに繋がったのではと正岡調教主任は話す。

 「浜中騎手はマジックキャッスルに折り合いを教えてくれただけでなく、終いの脚力に磨きをかけるような乗り方もしてくれました。騎乗停止となった秋華賞(G1)では大野騎手に鞍上が変わりましたが、他場で騎乗する予定があったにも関わらず、マジックキャッスルの騎乗を優先してくれて、この馬の持ち味を発揮するようなレースを見せてくれました。2人には感謝しかありません」

 この秋華賞(G1)の後、マジックキャッスルは山元トレーニングセンターに放牧。状態を確認しにきた国枝調教師は、年明けの初戦を愛知杯(G3)に定めただけでなく、関係者との話し合いの結果、鞍上をデビューからの3戦を任されていた戸崎騎手に託すことが決まる。

 「愛知杯(G3)は状態が良かったのが一番の勝因だと思いますが、それも含めて、全てがスムーズに運んだことも、運を引き寄せられたのではと思います。このレースは生産馬がワンツーフィニッシュ(2着はランブリングアレー)で入ってくれるなど、最高の結果となりました。この結果に甘んじることなく。牧場スタッフ一同、今後も精進していきます」と話す正岡調教主任。デビュー前に国枝調教師から、「この馬で結果出せなかったら正岡は坊主だな、とプレッシャーを掛けられていました」とのエピソードを笑顔で話してくれるが、重賞勝ちだけでなく、それ以上の大きな結果もマジックキャッスルには期待できそうだ。