HOME > トピックス > 重賞ウイナーINFORMATION > ヒシイグアス
戦歴 | 11戦6勝 | 生産者 | ノーザンファーム | 馬主 | 阿部雅英 |
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調教師 | 堀宣行 | 騎手 | 松山弘平 |
この中山記念(G2)では、中山金杯(G3)に続く重賞制覇。1番人気に応えるような堂々たるレースを見せたことも含めて、まさにヒシイグアスは5歳を迎えて本格化したと見るべきだろう。
「それまでは間隔を空けながらレースを使っていたことを考えると、成長と共に体質も強くなったことが、この快進撃に繋がっていると思います」とはノーザンファーム空港の足立稔厩舎長。確かにこれでキャリア11戦であることからしても、馬本位と言えるローテーションでの勝利となったが、「牧場時代も時間をかけながら調教を進めてきた馬」だと、中山金杯(G3)を勝った時にも話してくれていた。
「その時にもお話したことですが、行儀の面も含めて、あの世代では最も苦労した馬でした(笑)。馴致が終わるのも最も遅くなりましたし、それだけに、この活躍は苦労が実ったとの思いもありますね」
それだけに足立厩舎長は、自らの元を離れてからの管理を行っている、ノーザンファームしがらき、そして堀調教師や厩舎スタッフへの感謝も口にする。
「皆さんにはずいぶん、手をかけさせたと思いますし、連勝を積み重ねるほどに状態良くレースを使ってもらっていることにも感謝しかありません」
初重賞制覇という勢いこそありながら、それでもメンバー構成を見て、勝つのは難しいのではないかと思っていたと、足立厩舎長が話すこの中山記念(G2)。バビットとウインイクシードが激しい先行争いを繰り広げたレースは、1000m通過57秒8というハイペースのレースとなったが、4番手からレースを進めたヒシイグアスはしっかりと脚を伸ばしていき、ゴール前ではケイデンスコールとのたたき合いを制して勝利。勝ち時計の1分44秒9は中山芝1800mのタイレコードとなった。
「もう少し楽に勝てるのでは…とも思っていましたが、それでも完璧と言えるレース内容で、あの時計を出してくれたわけですから、本当に強くなったと思います。今後はメンバーもまだまだ強くなりますが、そこでもいいレースを見せてもらいたいですね」と足立厩舎長はヒシイグアスにエールを送る。次走は初のG1挑戦、そして初の海外遠征となる、クイーンエリザベスU世C(G1)。世界の名馬を相手にしようとも、今のヒシイグアスならば、その勢いのままに世界制覇を果たすのかもしれない。