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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳 (国際)(指定) 別定
  • ダ1600M
  • 天候:曇
  • 芝:重

スマッシャー

戦歴 9戦3勝 生産者 (有)宮内牧場 馬主 (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
調教師 吉岡辰弥 騎手 坂井瑠星

取材ノート

 世代最初のJRAダート重賞「第26回ユニコーンS(G3)」が6月20日、東京競馬場で行われレース序盤は後方に待機していた浦河町の宮内牧場生産スマッシャー(牡、父マジェスティックウォリアー)が最後の直線で力強く末脚を伸ばして優勝。デビューからの通算成績を8戦3勝2着2回3着1回とし、重賞初挑戦で初勝利を記録した。

 牧場のテレビで、家族と一緒に声援を送っていたという宮内牧場の宮内慶さんは「陣営は自信を持っていたようですが、ぼくはスタートからゴールまでドキドキの連続でした。最後まで本当によく頑張ってくれたと思います」と声を弾ませ「吉岡先生はじめ、育成場の方々などこの馬を支えてくださった方々には感謝しかありません。馬をとても大事にしてくれる厩舎らしく、レースを使いながらどんどん体重も増え、1戦毎に力をつけてくれていった印象です。本当にうれしい」と喜んでいる。

 牧場時代のスマッシャーについて伺うと「ダート競馬を意識した配合でしたが、背がスラっと高く、牡馬にしては少し線が細くみえるくらいの馬でした。送り出したのは2歳の春先でしたが、育成場時代はとても素軽い動きをしていた馬です。これなら芝コースでもと思わせた時期もありました」とのこと。その後、吉澤ステーブルWESTを経て吉岡厩舎に入厩。5戦目の初勝利から数えて、4戦目の重賞初勝利となった。「あまりスタートが上手な馬ではないので、レースの前は外枠を引いてくれないかなと思っていたほどです。坂井騎手が上手に馬の能力を引き出してくれましたけど、想像以上の強さでした」と笑顔が絶えない。

 宮内牧場は昭和30年創業。現在は生産から中期育成、後期育成までを行う総合牧場。過去にはシンブラウン(阪神大賞典(G2)2回、菊花賞3着)シンチェスト(京都記念(G2))テイエムジャンボ(京都記念(G2)、京都金杯(G3))の3頭で兄弟重賞制覇を成し遂げたほか、テイエムサンデー(シルクロードS(G3))トッププロテクター(北九州記念(G3))あるいは後記アクティビューティ(クイーン賞(Jpn3))などを送り出している。

 「スマッシャーの母スマッシュは、ジェイエス繁殖馬セールで購入した馬です。キングカメハメハの直仔で、祖母ロフティーエイムが福島牝馬S(G3)の優勝馬という血統ですが、それよりも祖母の半妹にメーデイアがいる血統というのが購入の決め手になりました」。

 追分ファーム生産メーデイアはJBCレディスクラシック(Jpn1)などダートグレード競走6勝の活躍牝馬。1歳年上にあたる宮内牧場生産アクティビューティの前に幾度となく立ちはだかり、アクティビューティが記録したダートグレード競走で2着7回のうち3度はメーデイアに先着を許したものだった。

 「ちょうどオルフェーヴルが種牡馬になるという年でした。オルフェーヴルを配合したくて、三冠馬に見合う繁殖牝馬を探していたところ、この馬が上場されるというので絶対に手に入れたいと、そう思った馬です。いろいろなことが重なってラッキーでした」と当時を振り返ってくれた。少々余談となるが、そうして生まれたのがモルフェオルフェ(JRA 4勝、立志S)。この馬もまた牧場のそうした思いに応えている。

 今後については「これからは、もっと強い馬たちとレースを重ねることになるので、生産者としてはとにかく無事にレースキャリアを積んでいってほしいと願うばかりです。私たちの地元、浦河町に繋養されている種牡馬産駒ということもあってたくさんの人に応援されている馬。そういった人たちの期待に応えるような活躍を期待したいです」とエールを送っている。