文字サイズ

文字サイズとは?




重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系2歳 (国際)(特指) 馬齢
  • 芝1800M
  • 天候:晴
  • 芝:良

ジオグリフ

戦歴 2戦2勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (有)サンデーレーシング
調教師 岩戸孝樹 騎手 C.ルメール

取材ノート

 この世代が初年度産駒となる父ドレフォンに、この札幌2歳S(G3)で初の重賞タイトルを授けたジオグリフ。2着に4馬身差を付けたそのレース内容は、年末の2歳G1だけでなく、来年のクラシック戦線での活躍も予感させるような快勝劇だった。

 「ドレフォン産駒は見た目にはがっしりとした筋肉質の馬体をしている馬が多く、血統背景や競走成績からも短距離馬といった印象はありました。ただ、ジオグリフは動きに柔軟さもあったので、また違った適性を持っているのではと思っていました」と話すのは、ノーザンファーム空港の伊藤賢調教主任。実はジオグリフの母であるアロマティコは、伊藤調教主任が厩舎長だった頃に直接管理してきた牝馬でもあり、タイトルこそ取れなかったものの、重賞級の活躍を期待していた。

 「アロマティコは芝の中距離で活躍していた馬でしたし、ジオグリフにもその特徴が出たのかもしれません。調教の動きも切れだけでなく、バネの良さも感じさせており、前進気勢の強いところも母とよく似ているなと思いました」

 また、伊藤厩舎長はドレフォン産駒の特徴として、総じて順調に来ている馬が多いこともあげてくれた。ジオグリフ自身も1歳の7月20日に来てからは、何のトラブルも無く、3月末には美浦トレーニングセンターへと移動。ジオグリフと同じ管理馬であるコンシリエーレは、メイクデビュー新潟のダート1800mにおいて、2着馬に1秒9差をつけるというけた違いのレースを見せた。

 「2歳戦の活躍にも証明されていますが、ドレフォン産駒は手のかかった印象がほとんどないですね。ただ、ジオグリフでいうと、本当に良くなるのはトモの緩さが抜け切ってからだと感じていたので、デビュー時期は早くとも、良くなるのはまだ先であり、距離も長いところが出揃ってからになると思っていました」

 だが、6月のメイクデビュー東京では、芝1800mのレースで初陣を飾り、それから十分な間隔を取って挑んできたこの札幌2歳S(G3)では、1番人気を背負うことになる。

 「デビュー前に調整してきたノーザンファーム天栄のスタッフからも『緩さだけでなく、気持ちの幼さもある』と聞いていたので、デビュー戦の内容には驚きました。レースの後に同じスタッフが『メイクデビューを使って、馬がガラッと変わり、動きだけでなく気持ちもしっかりしてきた』と言ってきた時には、重賞でもいいところがあるのではと期待をしていましたが、それでもあのレース内容は圧巻でしたね」

 3コーナーから仕掛けていって、後続を突き放していく内容はまさに横綱相撲。勝ち時計の1分49秒1も、札幌2歳S(G3)が芝1800mで行われるようになってから3位タイのタイムでもあり、同じタイムで走ったロジユニヴァースはその後、日本ダービー(Jpn1)を勝利している。

 「育成時から秘めた能力を感じさせてはいましたが、それでも、この時期に2歳重賞を勝てるとは思っていませんでした。そう考えると、この勝利を経験として、まだまだ良くなってくれそうですし、この後のG1レースにおける活躍も楽しみです」と伊藤厩舎長。この勝利は繁殖牝馬となったアロマティコにとっても、初めての重賞タイトルとなったが、母が果たせなかったG1制覇の夢も、ジオグリフは叶えてくれそうだ。