HOME > トピックス > 重賞ウイナーINFORMATION > グリューネグリーン
戦歴 | 4戦2勝 | 生産者 | (有)本間牧場 | 馬主 | 斎藤光政 |
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調教師 | 相沢郁 | 騎手 | M.デムーロ |
1年を締めくくるホープフルS(G1)へとつながる「ラジオNIKKEI杯京都2歳S(G3)」が11月26日に阪神競馬場で行われ、M.デムーロ騎手騎乗の5番人気グリューネグリーンが積極的な逃げ戦法で、最後まで先頭を死守。2分0秒5(良)のタイムで、前走の未勝利戦勝ちに続く連勝を重賞競走の大舞台で飾った。
グリューネグリーンの生まれ故郷は日高町の本間牧場。1958年(昭和33年)創業というから60年以上続く歴史ある生産牧場で、現在は2世代の家族と、2人のスタッフで23頭の繁殖牝馬を管理している。昨年は生産馬のマイネルユキツバキ(牡7歳)が仁川Sに勝ち、ハーフバック(牝6歳)がオーロCに勝つなどリステッドレースで2勝を挙げているが、重賞勝利は創業以来、初めてのこと。
牧場代表の充代表の長男で、その瞬間を競馬場で見届けた本間康典さんが喜びの声を聞かせてくれた。
「生まれてから、私たちの手を離れるまで、あまり崩れることなくバランスの良い馬で品があって放牧地でも目立つような1頭でした。重賞を2勝している半兄のヴェルデグリーンは私たちの生産馬ではないのですが、この馬を見た相沢調教師はヴェルデグリーンそっくりで、生まれ変わりだなとおっしゃっていたことを覚えています」と牧場時代のエピソードを話してくれた。
パドックで久しぶりに対面を果たしたグリューネグリーンについては「パワーアップしているような印象でした。ただ、相手も強くなっていましたし、競馬なので不安と期待が入り混じるような気持ちでした」と思っていたそうだが、レースは思わぬ形で進んだ。「デビュー戦、そして前走も手綱を取ってくれたM.デムーロ騎手が騎乗してくれましたし、それまでのレース内容からハナに行くとは思っていなかったので驚きました。ゴール前では内から差を詰められてきましたし、何とか我慢してくれと祈るような気持ちだったのですが、その後のことは正直、よく覚えていません。なんだかふわふわしたような気持ちでした」と苦笑い。「ただ、大切な繁殖牝馬を預けていただいたオーナー、紹介いただいた相沢調教師にこのような形で恩返しができたこと、勝利を分かち合えたことは嬉しかったです」と話し「勝ったあとから本当にたくさんの方からお祝いのメッセージや花をいただいたこと、応援いただいたことも嬉しかったです」と喜びを表現してくれた。
「このあと、強い馬たちとの競馬になると思いますが、クラシックの舞台は立てるだけでも大変なこと。まずは無事を祈りたいです」と夢を広げている。