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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系3歳上 (国際)(特指) ハンデ
  • 芝2000M
  • 天候:晴
  • 芝:良

キラーアビリティ

戦歴 8戦3勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (有)キャロットファーム
調教師 斉藤崇史 騎手 団野大成

取材ノート

 一昨年のホープフルS(G1)の優勝馬であるキラーアビリティが、2022年の中日新聞杯(G3)で約1年ぶりの勝利を果たした。

 「勝ってくれて良かったとの気持ちだけです」と騎乗育成だけでなく、この夏の調整期間も管理してきたノーザンファーム空港の木村純一厩舎長は感慨深げに話す。

 6着に敗れた日本ダービー(G1)の後、キラーアビリティは木村厩舎長の元に帰ってきた。

 「クラシックレースを戦ってきた後だけに、かなりの疲労感はありました。約一か月半は休養に努めて、その後から騎乗調教を再開しました」(木村厩舎長)

 今回の牧場での調整は、更に心身ともに成長させたいとの狙いもあった。

 「2歳の頃より馬体面での成長は見られていただけでなく、更なる成長をさせるためにも、一度、リフレッシュさせたいとキャロットクラブの秋田博章代表からも言われていました。今後のローテーションに関しても、馬の成長と回復具合を確認してからとなっていました」(木村厩舎長)

 ただ、元気になってからのキラーアビリティは、育成時のような活気あふれる動きを見せるようになっていく。

 「キラーアビリティにとって、この前向きさは武器でもあります。春先に中間の調整をしてくれたノーザンファームしがらきの主任からも、『秋は精神的にポジティブな感じで戻してほしい』と言われていたので、その気持ちを大事にしながら調整していきましたが、あまりにもポジティブになったおかげで、調整も後半になってくると、騎乗するのが大変になっていました(笑)」(木村厩舎長)

 復帰初戦となるアルゼンチン共和国杯(G2)こそ、芝2500mの距離とスローペースに泣かされる形で8着に敗退。その意味では勝ったホープフルS(G1)と同じ芝2000mで行われる中日新聞杯(G3)は、まさに復活への試金石となるべきレースとなった。

 「思ったより人気が無い(5番人気)と思いましたが、G1馬と言うことでハンデも見込まれていた(56kg)のもあったかと思います。ただ、一度レースを使われて、更に良化しているだけでなく、更に前向きさも出ていると聞いていたので、いい結果を出せるのではと思っていました」(木村厩舎長)

 ホープフルS(G1)のように先行力が持ち味でもあるキラーアビリティであるが、ゲートが開くと、アルゼンチン共和国杯(G2)と同様に、後方からのレースを余儀なくされる。しかも、前半の1000m通過は61秒9というスローペース。後方待機策を取ったキラーアビリティにとっては不利な流れとなっていた。

 「正直、その位置ではきついのではとも思いながら競馬を見ていました。ただ、直線に入った時に、そこを付いてくるのかと思いました」(木村厩舎長)

 インコースからじっくりとレースを進めたキラーアビリティと団野大成騎手は、前の馬をこじ開けるように抜け出してくるが、その先にもまた壁ができる。ただ、ポジティブな気持ちは損なわれることなく、再びその間を割って出ると、ゴール前では先に抜け出していたマテンロウレオをクビ差捉えてみせた。

 「これまで勝ってきたレースはスムーズに運んでいただけに、他の馬にひるまないようなレースもできるのかと驚きました。勝ち方も良かっただけに、これからの競馬に繋がっていくとも思いました」(木村厩舎長)

 キラーアビリティは2歳でG1を勝ってはいるものの、育成時には成長力もある馬との評価を与えられていた。その事実を証明するかのような勝利となっただけに、今後の更なる活躍が期待される。

 「夏に調整をしていた頃は、このまま尻すぼみの成績を残していくのは嫌だなと思っていました。この勝利は嬉しさだけでなく、その事実を証明できたことで、どこか一安心といった思いもあります」(木村厩舎長)

 次走は2月12日に行われる京都記念(G2)を目標とすることが陣営から発表された。

 「今回は後方からのレースとなりましたが、ホープフルS(G1)のように前の位置でも競馬ができる馬です。末脚が切れる印象のあるディープインパクト産駒としては、長くいい脚を使える馬だけに、いい位置で競馬ができたのならば、更に安定したレースを見せてくれると思っています」(木村厩舎長)

 それだけに京都記念(G2)では、どんなレースを見せてくれるかも楽しみになってくるが、ここでも強い勝ち方を見せてくれるようだと、改めてG1制覇への期待が膨らんできそうだ。