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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系2歳 (国際)牡・牝(指定) 馬齢
  • 芝2000M
  • 天候:晴
  • 芝:良

ドゥラエレーデ

戦歴 5戦2勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 (株)スリーエイチレーシング
調教師 池添学 騎手 B.ムルザバエフ

取材ノート

 昨年の春先に行われた2歳馬の取材で、管理をする山内厩舎長が、「完成度も高く、動きもいいので早めにデビューできると思います」と取材陣の前で話していたのがドゥラエレーデだった。

 その言葉通りに2歳の6月にデビューを果たしたものの、勝ち上がったのは3戦目となった。ただ、果敢に先行した東京スポーツ杯2歳S(G2)では、勝ち馬と0秒2差のレースを見せると、前残りの展開となったホープフルS(G1)でも、ゴール前で逃げ粘るトップナイフをハナ差交わして優勝。今年のクラシック戦線に名乗りをあげた。

 「調教の動きや馬体の良さも含めていい馬だとは思っていましたが、それでもトモに緩さは残っており、口向きも敏感で、コントロールの難しい馬だと思っていました」と山内厩舎長。その注意すべき点は、入厩までの管理を任されたノーザンファームしがらきや、管理をする池添学調教師にも伝えられていくのだが、実は池添調教師と山内厩舎長は、非常に親しい関係でもあった。

 「池添調教師はノーザンファームで働いていたこともありました。今でも何でも言い合える関係であり、ドゥラエレーデといった管理馬に関しても、頻繁に連絡を取り合っていました」(山内厩舎長)

 ドゥラエレーデの入厩後、池添調教師からは、「この馬は凄い」との連絡が山内厩舎長の元にあったという。ただ、新馬戦で敗れたドゥラエレーデは山内厩舎に戻って再調整されていくも、札幌での2歳未勝利戦も2着に敗退。すると中1週でダートのレースを使い、デビュー3戦目にして初勝利を掴み取る。

 「こちらに来た頃はどこも痛んで無かったので、順調に調整を進められました。ただ、2戦目は勝ったのが札幌2歳S(G3)の勝ち馬(ドゥーラ)で相手が悪かったと言えますが、その後、どこを使うのだろうと思って話を聞くと、『勝たせるためにダートを使う』と聞かされた時には驚きました」(山内厩舎長)

 ただ、ここで勝利をあげられたからこそ、東京スポーツ杯2歳S(G2)を使うという選択肢となり、その内容が良かったからこそ、ホープフルS(G1)出走へと繋がっていった。

 「東京スポーツ杯2歳S(G2)は一発あるのではと期待をしていました。結果は4着となりましたが、前で競馬をしながら、あそこまで粘りこめたレース内容は強かったと思いました。スタミナ勝負になれば、いいところはあるなとも思えただけに、次走がホープフルS(G1)と決まった時には、ここでもいいところはあるぞと思っていました」(山内厩舎長)

 今年の中央競馬では最後のG1レースとなったホープフルS(G1)。その3日前に行われた有馬記念(G1)の興奮も冷めやらぬ中を、ゴールを目指してスタートを切った2歳馬たち。1000m通過は61秒5という落ち着いた流れとなった中、ハナを切ったトップナイフに第3コーナーで並び駆けて行ったドゥラエレーデであったが、内からトップナイフがもう一伸びを見せると、残り1ハロンでは半馬身ほど離されてしまう。

 「また2着かと思いました。実は今年、デイリー杯2歳S(G2)、そして朝日杯FS(G1)ではダノンタッチダウン、ドゥラエレーデも出走していた東京スポーツ杯2歳S(G2)の2着馬となった、ダノンザタイガーも育成馬となります。今回も半ばあきらめていたところで、ゴール前でその差を詰めていった時にはまさか…と思いました」(山内厩舎長)

 それはゴール板を2頭が駆け抜けた、ほんの一瞬の出来事だった。体勢的にはトップナイフが逃げ粘ったかのように見えたが、ドゥラエレーデの鞍上を務めたバウルジャン・ムルザバエフ騎手が、まるで図ったかのように鼻面を先に押し出していた。

 「自分もひょっとしたら交わしているのでは?と思いました。その後、確定した時にはビックリしました」(山内厩舎長)

 レース後、山内厩舎長は関係者からのお祝いの電話やLINEに一通りの返事をした後、池添調教師に電話をかけて、勝利をたたえ合った。

 「向こうも忙しそうだったので、会話は少しだけでした。ただ、池添厩舎にとって最初のG1馬を自分の厩舎から送り出せたのは、やはり嬉しかったです」(山内厩舎長)

 皐月賞(G1)と同条件のホープフルS(G1)を勝利したことからも証明されているが、山内厩舎長はドゥラエレーデに対して距離の不安は無いと話しており、それどころか、まだ緩さも残っているトモも解消されれば、更に強い走りを見せてくれると期待をしている。

 「今年最後のG1で、ドゥラエレーデが悔しい思いを晴らしてくれました」と笑顔を見せる山内厩舎長。2着とは言えどもダノンタッチダウン、ダノンザタイガーも能力の高さは証明済みである。今年の牡馬クラシックは育成馬の上位独占で、一気に溜飲を下げてもらおう。