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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系4歳上 (国際)(指定) 別定
  • 芝1600M
  • 天候:晴
  • 芝:良

シュネルマイスター(GER)

戦歴 12戦5勝 | 海外:2戦0勝 生産者 NorthernFarm 馬主 (有)サンデーレーシング
調教師 手塚貴久 騎手 C.ルメール

取材ノート

 新装された京都競馬場では、初めての重賞レースとなったマイラーズC(G2)。2年5か月ぶりに響いた重賞のファンファーレに後押しされるかのように、ゴール板を先頭で駆けぬけたのは、3歳時の毎日王冠(G2)以来、1年半ぶりの勝利となったシュネルマイスターだった。

 「昨年はシュネルマイスターのパフォーマンスを生かし切れないレースが続いていた中で、ノーザンファーム天栄スタッフの皆さんが、色々と調教や管理などに工夫をしてくれていたと聞いています。それが形となって表れはじめたのが前走の中山記念(G2)でした」とは育成を手掛けたノーザンファーム空港の伊藤隆行厩舎長。ただ、このレースでは馬群を捌くのに手こずっただけでなく、残り100mでは最内を突くも、窮屈な形となって4着に敗退。それでもゴール前では、さすがG1馬と言えるような反応の良さを示していた。

 「4着に敗れこそしましたが、昨年のレースとはまた違った切れを見せてくれました。このマイラーズC(G2)は舞台が変わることで、次こそ、シュネルマイスターらしいレースを見せてくれるのではと期待をしていました」(伊藤厩舎長)

 デビュー時には既に改装に入っていたこともあり、シュネルマイスターが京都競馬場を走るのは初めてとなる。

 「跳びが大きくて、ゆったりと走れる馬だけに、京都のような広い競馬場の方がパフォーマンスを出せると思っていました。あとは開幕して間もなかっただけに、前残りの競馬にならなければいいとだけ願っていました」(伊藤厩舎長)

 ゲートが開くとシャイニーロックがハナを奪い、1000m通過は57秒4と淀みないラップを刻んでいく。一方、シュネルマイスターは後方3番手からのレースとなった。

 「馬のリズム重視の走りをさせた結果が、あのポジションになったと思います。ただ、ギアが入るかのように加速していった時には、出走馬の中で最も速い脚が使えていたので、このまま差し切ってくれと願っていました」(伊藤厩舎長)

 ただ、ハイペースで逃げていたにも関わらず、シャイニーロックもなかなかしぶとい脚を使っていく。そこに襲い掛かるのはマークしていた先行勢の馬たち。だが、その争いを尻目にするかのように、馬群の外から一気に交わしていったのはシュネルマイスターだった。

 「この馬のパフォーマンスを最大限に発揮するレースをしてくれたと思います。これもイレ込みがちな気性を考慮した厩舎サイドが、中山記念(G2)から厩舎装鞍にしてくれたり、スタンドの改修も行われたことで、コースまでの導線が短くなったことも、シュネルマイスターにとってはいい方に働いたのではと思います」(伊藤厩舎長)

 次走は安田記念(G1)を予定。3歳時は3着、4歳時は2着と確実に勝利に近づきつつある中で、今年は更なる上積みも見込んでの出走となりそうだ。

 「このマイラーズC(G2)でも示した能力の高さだけでなく、血統的にもゆくゆくは種牡馬との期待をかけたくなる馬です。それだけに、更なる大きなタイトルをここで取って欲しいと願っています」(伊藤厩舎長)

 安田記念(G1)における過去2年の実績もそうだが、3歳時にはNHKマイル(G1)と毎日王冠(G2)にも優勝と、東京競馬場はシュネルマイスターの能力を発揮するに当たって格好の舞台。一昨年と昨年のリベンジを果たすのは、今年の安田記念(G1)となりそうだ。