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重賞ウイナーINFORMATION

  • サラ系4歳上 (国際)[指定] ハンデ
  • 芝1600M
  • 天候:晴
  • 芝:良

ヒーズインラブ

戦歴 17戦6勝 生産者 ノーザンファーム 馬主 有限会社シルク
調教師 藤岡健一 騎手 藤岡康太

取材ノート

 ヒーズインラブの母シーズインクルーデッドは現在14歳。昨年までに10頭の産駒を出産しているが、そのうち8頭がなんと牝馬。しかも2頭しかいない牡馬(サンデーウィザード、ヒーズインラブ)は、いずれも重賞ウイナーとなった。

 しかも、重賞ウイナーとなった牡馬2頭を手がけてきたのが、ノーザンファーム空港のC-1厩舎。

 「兄弟揃って前向きな性格をしていましたが、体質はどちらも強くなく、牧場にいた頃はじっくりと乗り込んできただけに、共に重賞馬となったのは驚きでした」と話すのは、C-1厩舎の高見優也厩舎長。しかもヒーズインラブは、デビューしてからの活躍も、高見厩舎長を驚かせることにもなった。

 「芝のマイルで、しかも終いの切れを生かすようなレースを見せていますが、こちらで調教を行っていた頃は、そのイメージは全くありませんでした」

 昨年はディアドラ(秋華賞(G1))、モズカッチャン(エリザベス女王杯(G1))、ペルシアンナイト(マイルChS(G1))と3頭のG1馬を送り出した父ハービンジャーであるが、マイル以下の重賞を勝ったのは、ヒーズインラブの他には、アーリントンC(G3)も勝利したペルシアンナイトだけ。重賞馬となったそのほとんどの産駒が芝2000m以上の条件であり、そして脚質もまた、早めの仕掛けから長くいい脚を使う産駒が多い。

 しかし、2歳11月で迎えたメイクデビュー京都から芝のマイルを使われたヒーズインラブは、メンバー中2位の上がりタイムで見事にデビュー戦を勝利で飾ってみせる。その後は1400m、1800 mでもレースを使われたことがあったが、最も安定した成績を残していたのは芝のマイルであり、昨年春の春興Sを勝利してオープン入りを果たす。その後は一度、降級したものの、札幌競馬場で行われたTVh賞に出走した後、C-1厩舎で調整が行われることになった。

 「牧場では9月まで調整を行ってきましたが、心身共にしっかりしてきた印象があり、2歳時とは違って、安心感を持ちながら乗り込むことができました」

 成長の跡を高見厩舎長にも示したヒーズインラブは、その後も掲示板を外さない安定したレースを続けて行き、今年3月の武庫川Sを勝利してオープンに返り咲くと、初めての重賞挑戦となるダービー卿ChT(G3)に臨んでいく。

 「ハンデ戦ということもありますが、斤量も恵まれていた感もあったので、期待しながらレースを見ていました。直線を向いた時には馬群を割ってこれるのかな、とも思いましたが、スペースが開けてからはいい脚を使ってくれました」

 まさに馬群をこじ開けるように進路を確保したヒーズインラブは、そこから上がり3ハロン34秒1の末脚を繰り出していく。最後は前で粘り込みを図るキャンベルジュニアを半馬身差交わして、先頭でゴール板を駆け抜けた。

 重賞初挑戦にしての初重賞制覇は、実はサンデーウィザード(新潟大賞典(G3))と一緒。しかしながら、そこまで23戦を要した兄に対して、ヒーズインラブは17戦目での戴冠となった。

 レース後、陣営からは次走に6月3日に行われる安田記念(G1)かシンガポールで行われるクランジマイルに出走するプランが発表された。これもまた、ヒーズインラブが充実期を迎えたからこそのレース選択と言えそうだ。

 「初のG1挑戦、そして海外遠征と、どちらに出走しても楽しみです。レース内容も安定していますし、これからもいい結果を残してくれると思います」と笑顔を見せる高見厩舎長。まさに育成時のイメージを塗り替えるような活躍を見せるヒーズインラブだが、これからは輝かしい未来が確実に見えているのかもしれない。